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秋光 勇介 海外事業展開

智聯國際開發股份有限公司 董事長・株式会社サムシング・グレート 代表取締役/日本国内での飲食店の不振店再生ビジネス、自社直営店経営を経て、2010年より海外に活動拠点をシフト。大手サービス企業の役員として、台湾を足がかりにフィリピン、タイ、インドネシアに16店舗を展開したほか、パートナー企業開拓を東南アジア全域、および中東地域において行う。現在は東京と台北を主な拠点として、自社直営のサービス業店舗を海外に展開しながら、海外進出の効率化を目指したコワーキングオフィスの経営をサポートをしている。
(http://akimitsu.asia/archives/74)

◇ニュービジネス協議会(NBC)「日本新事業創出大賞グローバル部門 優秀賞」受賞。
 台北和僑会 事務局長
◇講演実績
アジア経営者連合会 『台湾 ~中国、アジア市場のゲートウェイとしての魅力~』
日本経済新聞社   『具体的にどうやってサービス業を海外展開で成功させるか』他

「日本企業の海外進出 vol.2 ~海外進出の成否に企業規模は関係ない?~」

time 2017/04/19

「日本企業の海外進出 vol.2 ~海外進出の成否に企業規模は関係ない?~」

↑日本国内に一店舗ながら、海外での出店攻勢を強めている「天丼屋秋光」

 

前回、日本企業の海外進出は全てが上手くいっているわけではないと書きました。今回は私が現場を通じて得た見識の範囲での事例を紹介させて頂きたいと思います。
(あくまでも私の主観です。成否のご判断はご自身でお願いいたします)

まず、最も重要な点、それは、

「必ずしも、企業規模が成否を決定づけるわけではない」

という点です。

たしかに、企業規模が大きいほうが、事業に対する投資予算も大きく組めるのでできることが多いのは事実ですが、「規模の経済」にのっとったビジネスを日本でしているケースが多い分、事業規模のない他国で展開をするのはかえって不利な状況ともなり得ます。

むしろ、最近は「規模の小さい店舗」ビジネスの海外事例が増えています。

例1) 「天丼屋秋光」

tempura
たまたま屋号の「秋光」が私と同じなので(かつ友人でもあります)ヨイショしているわけではないのですが(苦笑)、秋光さんの店舗は、実は日本国内には、浅草に1店舗のみです。しかもこの浅草店も2015年に開業したばかり。それにも関わらず、現在マレーシア、香港、フィリピンと次々に開業を果たしており、今年オーストラリアやカナダへも展開が決まっているというスピード感です。

秋光さんの展開の仕方は非常にシンプルで、全ての国において「FC方式(ないしは出店費用を自社では負担しない形)」での展開をしており、直営を増やさず、海外にパートナーを開拓することで加盟金やロイヤリティ、商材流通で収益を立てる形での展開をされているようです。

当然に直営で事業をするよりも1店舗あたりの収益は落ちますが、不慣れな海外で事業展開をするよりも、大きな投資が無くフィーが取れ、また外部資本(≒FC)による展開であるため、まだあまり展開をしていなかった天ぷらの海外業態として一気に展開を実現しています。

つまり、「国内1店舗でも海外展開は可能」であるという事です。他にも台北だと最近OPENしたケースとして「鰻料理店」などがあげられます。


例2)北九州の有名鰻料理店「田舎庵」が台北に「小倉屋」を現地企業と提携し展開。

oguraya
https://www.digima-news.com/20170317_15348

例3)既に大成功してますがフィリピンのとんかつ「YABU」は代々木上原1店舗が起点です。
http://yabu.ph/

では、どうやったらそういう状態が実現しやすいのか?考えだすとキリがないのですが、重要なポイントは以下3点になります。

(1)オリジナリティがある、もしくは国外にまだ広がっていない業態であること。
(2)再現性がある。日本でなければ実現できないものではないこと。
(3)日本で既に外国人に認知されている店舗であること。
(必ず全部に当てはまる必要も全くありません)

 

オリジナリティがある、もしくは国外にまだ広がっていない業態であること。

いまだに日本の外食をもっていけば流行るという幻想を持っている方が一部いらっしゃいますが、もうその時代ははるか昔に終焉をしています。よほど業態にオリジナリティがあるか、もしくは通常の業態であるとするならば僻地(誰も出店をしていないエリア)に出店をする、この二つのどちらかを選択する必要があると思います。

再現性がある。日本でなければ実現できないものではないこと。

極力少ない労力での「再現性」がはかることができることが長期的にビジネスを考えたうえで重要です。日本独特の食材や調理方法に対するこだわりを、現地の国々で同様に再現するのは至難の業です。極力は現地で調達の聞くスタイルのビジネス形態であることを考える必要があります。
(余談ですが鰻は養殖で台湾で生産されています(日本のウナギも多くが台湾産です。醬油メーカーを合弁でたれを作れば再現性は台湾において非常に高くなり、コストも下げられるのは当然のことです)

日本で既に外国人に認知されている店舗であること。

やはり外国人に認知されている店舗というのは非常に強いです。例えば台湾では間もなくラーメンの一蘭がOPENするのですが、OPENに関する情報がニュースに出るほど有名です。香港も現在2店舗ありますが、開業当初は大変な賑わいを見せました。台湾についても事業がスタートする前から既に成功がほぼ決まっているような状態と言えます。
https://udn.com/news/story/9/2302469

また、日本の「伊藤九衛門」という業態も台北で成功した例として挙げられます。
http://www.itohkyuemon.co.jp/

ここ数年「抹茶ブーム」ですが、OPENしたのはかなり後発で2016年の7月。しかし、日本の店舗が非常に台湾人の間で有名であることから大行列が数カ月にわたり続きました。

ここで言いたいことは、「成功している店舗にはやはりそれなりの理由がある」という点です。

海外のショッピングモールなどを見ると、自社の事業もここでやると利益が出るに違いない!と思われる方は非常に多く、毎月沢山の方が視察に来られますが、やはりそれでも成功している店舗とそうでない店舗というのは存在することが事実なのです。ですので海外を想定されている方であればぜひ一度「自社のビジネスがそもそも海外にあっているものなのか?」を考えて見られるのも良いかと思います。



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