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加藤良子(かとう ながこ)

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加藤良子(かとう ながこ)
千葉県柏市のコワーキングスペースを拠点に活動しているママライター。街の紹介冊子や商店街マップ等を多数制作してきた。その経験とともに発達した触角(食覚?)をフルに動かして、「美味しいお店・素敵なお店」を探し当てるのが特技。最近は1人でも飲みに行けるようになっただけでは満足できず、「誰かを連れて行きたい!」という衝動のもとで足繁く夜の街に繰り出している。1日の3/4を柏で過ごしているのに「愛してるのはガンバ大阪」という謎の自称・飲み食い道楽女子。

Vol.9 江戸時代から受け継がれる秘伝の百年だれを守って「青砥焼き 鰻 いづみ」

time 2017/07/20

Vol.9 江戸時代から受け継がれる秘伝の百年だれを守って「青砥焼き 鰻 いづみ」

今年は暑くなるのがとても早くて、すでに夏バテしてしまっている方も多いのではないでしょうか? まだまだ本格的な夏はこれから。暑さに負けないよう、栄養豊富な鰻を食べたいですね…ということで、今回は「青砥焼き 鰻 いづみ」をご紹介します。ちなみに2017年の土用の丑の日は7月25日と8月6日ですよ!

江戸時代から受け継がれてきた味を守って

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葛飾といえば、柴又や亀有、立石などの駅前商店街と入り組んだ細い路地を思い浮かべるかもしれませんが、青戸は戦後、公団を中心に急速に発展したため、青戸平和公園を中心に、ゆったりとした時間の流れの中で人々が行き交う住宅地です。「青砥焼き 鰻 いづみ」はここ青戸で約50年続いている鰻店。店主の越智恒次(おちこうじ)さんは2代目になります。

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「もともとは江戸時代に浅草花川戸で開業、明治時代には日本橋横山町で営業していた『いづや』で父が働いていて、のちに養子に入ったのですが、先代の事情で横山町の店を閉めることになり、その数年後の昭和44年、青戸で『いづみ』として開業しました。うちは『いづや』の味を継いでいる唯一の店で、江戸時代から守られてきたたれは約100年の歴史を受け継いでいます。戦時中や関東大震災の時も、地下に穴を掘って保管していたそうです。今もいざという時には持ち出せるようにカメに入れて保管していますが、万が一割れても大丈夫なように、また、温度変化の影響が少ないということで、カメごとホウロウの入れ物に入れています」。
なるほど、歴史を感じながら味わいたいものです。

国産鰻と伝統の調理法へのこだわり


「いづみ」ではたれだけでなく、伝統の技法の流れをくんだ調理方法を守っていて、注文を受けてから蒸し、それから焼きの工程に入るため、お客様に提供できるまで約35分はかかります。そうして秘伝の百年だれに3度くぐらせ焼き上げられた鰻は、ふっくらジューシーな仕上がりに。鰻は鹿児島や宮崎、愛知県の河口で捕れた天然シラスウナギを国内で養殖したもののみを使用。しょうゆとみりんのみで作られ、甘味を抑えたさっぱりとしたたれが鰻そのものの味を活かしています。


_mg_6151■「鰻重・上」:芳ばしく焼き上げられた鰻は、ふっくらとして口に含むと溶けてしまいそう。甘み控えめの秘伝のたれのインパクトも大きい
18700055_1538481959527148_7790065164814165213_n■宴会は奥座敷(26席)で。コース料理では、お客様の希望に合わせて鰻の量を調整できる

 

新しい器は、古い器と並べても違和感のないものをセレクト


「いづみ」だけでも約50年、「いづや」のころから使っていたもの関しては、推定年数しかわからないような器が、今も現役で使われています。いくつか出していただきましたが、混ぜて並べてしまうとどれが古いものか一見わかりません。
「古いものは50年以上、30年、10年ものはごく普通に使っています。ですが、どうしても縁が欠けたり、重箱などの塗り物は修理だけでもかなりな金額がかかってしまうので、そうなってしまったものは引退させてきました。私は目利きではないですが器を見て歩くのが好きなので、新しいものを買う時はお店に行って一つずつ選びます。何十年前の器と一緒に使うため、できるだけそれらと並べても馴染みやすい風合いのものを選んでいます」と越智さん。もう何十年前のものかわからないという絵付けの皿などは、現代のものとは違った味わいがあります。


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■昭和30年頃に先代が考案した「いづや」時代の重箱。仕切りの小さいほうには肝焼きの串を短くして入れていた。蓋の裏には「いづや」のしるしが。

_mg_6171■これらの器はいずれも先代から使っていたもの。素朴な風情がよい


_mg_6168■ラ・ロシェール社のワイングラス(左上)など。夏のコース料理などで冷たい小鉢として重宝している


_mg_6185■かなり古いガラス製のぐい飲み。店では未使用だったが、今度、記念行事でお客様に観ていただく予定

青戸だけでなく葛飾を盛り上げるお手伝いができるなら…


先代が新しい住まいとして青戸を選んだ理由は、なんと「よい野球場があったから」。「なによりも野球が好きだった父は、とにかく野球をしたいために青戸を選んだんです(笑)昭和38年に引っ越してきた時にはすでにこの商店街には鰻屋さんがあって、そこへの遠慮と、父自身に鰻屋をやっていく自信がなくて、5年くらいは開業しなかったんです」。
横山町にいた当時、その界隈は鰻屋も多く、組合を作ってお互いに情報交換をして盛り上げていたということです。青戸に来てからもその精神は変わらずに、先代は商店街の世話係として活躍されていました。その先代も数年前に他界して、今は恒次さんの代になりましたが、古くからある店として、青戸だけでなく葛飾を盛り上げていきたいという気持ちは受け継いでいます。
「最近は青戸のイベントだけでなく、『かつしかフードフェスタ』に青戸から先陣を切るつもりで出させていただきましたが、その場で焼くため、いい匂いの煙が漂って結構盛り上がると好評でした。また、そこでつながった方と後々も交流させていただいたり、ちょっと大変ですが楽しいですよ」

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■かつしかフードフェスタに出店したときの様子

長く受け継いできた店だけに、これからも変わらずに続けたいというのが越智さんの信条です。継続することは大変だと思いますが、いつ来ても期待通りの味に巡り合える幸せを、ずっと味あわせていただきたいと思うのでした。
さて、今回の連れて来たい人…と考えてみると、実は私自身はかなり限定されたごく親しい人としか食べに行ったことがないことに気が付きました。鰻を食べに行く間柄って、皆さんの場合はどんな関係でしょう? 


「青砥焼き 鰻 いづみ」_mg_6134
住所:東京都葛飾区青戸5-2-4
TEL:03-3603-4478
営業時間:11:15~13:30(L.O)/17:15~20:30 (L.O)
定休日:日曜休みが多い不定休(振替休業・売り切れ日あり)
アクセス:京成「青砥」駅西側出口より徒歩約4分
HP:http://ui4478.muse.weblife.me/

 



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