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加藤良子(かとう ながこ)

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加藤良子(かとう ながこ)
千葉県柏市のコワーキングスペースを拠点に活動しているママライター。街の紹介冊子や商店街マップ等を多数制作してきた。その経験とともに発達した触角(食覚?)をフルに動かして、「美味しいお店・素敵なお店」を探し当てるのが特技。最近は1人でも飲みに行けるようになっただけでは満足できず、「誰かを連れて行きたい!」という衝動のもとで足繁く夜の街に繰り出している。1日の3/4を柏で過ごしているのに「愛してるのはガンバ大阪」という謎の自称・飲み食い道楽女子。

Vol.33 恋をしたらおいしくなりますか!?「恋する豚研究所」

time 2020/08/25

Vol.33 恋をしたらおいしくなりますか!?「恋する豚研究所」

緊急事態宣言が解かれてもなお、落ち着きをみせない新型コロナ感染拡大問題。これにより経済的に大打撃を受けた飲食業界は未だかつてない苦境に立たされています。そんな中でも、千葉県香取市にある「恋する豚研究所」の食堂は、激減していた客足が少しずつ戻ってきています。平日のランチタイムに順番待ちがでるほど人気の“恋豚”の魅力にせまります!

まずは知りたい!「恋する豚研究所」って何?

成田空港から車で15分程、一面に広がるサツマイモ畑の先(香取市の名産はサツマイモ)、森の中に見える赤い三角屋根の建物が「恋する豚研究所」の食堂です。建物の横には野外ライブでもできそうな芝生広場と駐車場、その先にサツマイモ畑、スウィートポテト専門店「1K good neighbors POTATO & CAFE」があります。
とってものどかな場所にある「恋する豚研究所」ですが、いったいどんな会社なのでしょうか?

■ちょっとした観光気分が味わえる雰囲気
■サツマイモ畑の隣にあるスイートポテト専門店「1K good neighbors POTATO & CAFE」
■2階の休憩室は見晴らしが良い気持ちのいいお部屋。冷たい「いもラテ」で一休み

今回訪れたのは食堂ですが、「恋する豚研究所」では1つの農場で育てられた豚のみを、加工から販売まで行っています。

■すくすく育て!恋豚赤ちゃんたち

まずここで扱う豚肉は、東庄町にある「有限会社アリタホックサイエンス(在田農場)」で育てた豚だけです。この農場では自社で開発した生きた乳酸菌や麹菌を多く含む発酵飼料(プロバイオティクス)を製造。それを豚に与えることで豚の腸内の善玉菌を増やし、本来の免疫力が高まり、抗生物質を使う量が減ります。豚が健康になるため、肉質も良くなっていると考えられています。

■食堂の建物1階にある窓から
加工しているところを見ることができる

次に、豚肉は「栗源協働支援センター」で加工されます。ここは働きづらさを感じている方々に働く場を提供している社会福祉法人です。加工する上でのポリシーは「冷凍にはしない」「ハムなどの加工物に余計な食品添加物は使わない」。健康に育てた豚をていねいに、そして間違いない品質の製品をつくりたいという想いで運営されています。

そして加工された豚肉の販売を、この「恋する豚研究所」が担当します。ここからは店長の佐藤智行さんにお話しを伺いましょう。
そもそも、「恋する豚研究所」という名前が謎ですよね。

「これは、社長が考えたのですが、“豚に恋をする”のではなく、“豚が恋をする”というイメージです。人間も恋してハッピーな時って、身体も調子よくなったりするじゃないですか?恋する豚はストレスフリーで育った豚ということです。そして、“恋する”ってなんかフワフワしているので、逆に“研究所”という固い言葉を組み合わせると面白いのでは?ということでこういう名前になったのです」

なるほど、社長さんもなかなかなアイデアマンですね。「恋する豚研究所」はいつ設立されたのでしょう?

■店長の佐藤さん

「2001年に高齢者施設を主とした社会福祉法人を立ち上げまして、2012年2月9日の肉の日に『恋する豚研究所』と『栗源協働支援センター』を設立しました。前理事長がもともと養豚家だったのでいつか事業として養豚から販売までのワンストップ事業をやりたいと考えていたのだそうです。この食堂は一年後の2013年4月にオープンしました。

メイン業務は百貨店やスーパーへの食肉卸しなのですが、私どもの豚肉は冷凍保存を一切しないため、精肉したらできるだけ無駄なく売り切りたいということと、あと『こんな食べ方をするとおいしいですよ』という『豚のある暮らし』をご提案をしたいというのが食堂を作ったきっかけです。いわゆるアンテナショップのようなもので、基本的にランチ営業のみですし、メニューも数多くはありません。それでも近隣だけでなく、都内や神奈川県など、1時間以上かけてお越しになる方も増えてありがたいですね」と佐藤さん。さっそく、食堂でおいしい“恋豚”メニューいただきます!

脂身が甘い!恋する豚はシンプルに食すのが一番

初めて食べるならシンプルに脂身を味わっていただきたいので「恋する豚のしゃぶしゃぶ定食(1,480円)」がおすすめ。一人用のお鍋でお肉と一緒にしゃぶしゃぶするのは地元の農家から直接仕入れた旬の野菜と多古米のご飯。日本に生まれて良かったー!としみじみ幸せを感じます。

■恋する豚研究所 食堂
■なにもかもがおいしそうに見える和食器の数々は、こだわりの食材はこだわった器で出したいという気持ちから、佐藤さんが自ら合羽橋の問屋で手に取って選んだ器。一人用の土鍋は特注のオリジナル。コンロは規格がよく変わるので、常に台数を揃えておくのが大変だとか
■バラ肉を1枚1枚しっかり味わいたい。ご飯はおかわりOK

しゃぶしゃぶはもう食べたことあるよ!(何度も食べたいけど)という方には、お隣のスチームハンバーグのコーナーで食べられる「8種の野菜と恋する豚のスチームハンバーグ定食(1,480円)」がおすすめ。こちらも同じく地元産直野菜もたっぷりいただけるメニューです。加えて、目の前で蒸し上げるというエンターテインメントなお食事なので、その様子をお届します!

■恋する豚研究所 スチームハンバーグ
■まずは蒸す前。生の野菜とハンバーグがせいろに入って登場
■IH調理器の上にセッティング。湯気が上がってから砂時計をセットして
あとはわさびをすりながら待つのみ
■蒸しあがった!!玉手箱を開ける瞬間、ワクワクが止まらない!
■蒸してもきれいな彩りの野菜。蒸しハンバーグはジューシーなのにさっぱりとして、豚肉本来の味がよくわかる。蒸すという調理方法が一番食材をおいしくすると考えているため、これからメニューのバリエーションを増やしていきたいとのこと

「一緒にお出ししている野菜は地元農家さんから毎日夜に発注して朝持ってきてもらっています。通信販売のセットの野菜も同じです。なので、天候に左右されるので昨年の台風の時は大変でした。この7月も雨続きで野菜が不作でしたし」いろいろご苦労も多いのですね。

コロナ禍を乗り切って行くためにできること

世の中はコロナ禍で飲食店が経営厳しい状況ですが、「恋する豚研究所」に実際に行ってみると、順番待ちしている人もいるくらいお客さんが来ていました。どんな工夫をしているのでしょうか。

「4月は閑散としていましたので、平日は(5月末まで)スチームハンバーグの方も合わせたら例年の売り上げの70%減。向いに無料で入園できるバラ園があるので、例年5月は忙しい時期なのに今年は60%減でした。テレビ業界もコロナ禍でロケができないなどあったようで、以前放送したものを再放送させて欲しいと依頼がありました。6年前の番組だったのですが、再放送翌日から多くのお客様がいらっしゃるようになったんです。多分、うちは食堂前の広場や1階の芝生の広場など全体的に贅沢に空間を使っているので、密になりにくいという安心感が生まれているんじゃないかと…。都内からも1時間半くらいで来られることなども遠出がしにくい今の状況にマッチしているのかと思います」


「実は、今年から1階の芝生広場でBBQを始めようと企画を立て、運営方法を考えていたのですが、急にお客様が増えて多くの待ち時間が発生する状態が続きました。BBQをやるには、それなりに人を配置しなくてはいけない。それならば、その人員を使って食堂にいらしたお客様がスムーズに食べられるように回転率をあげたり、ドアノブやiPadなど手が触れる箇所を定期的に消毒したりとお客様の満足度をあげた方がいいと考えまして、BBQ企画は延期になっています」と、佐藤さん。

■店内ではハムなどの加工品だけでなく、スチームハンバーグや精肉、調味料なども販売している

また、今は通信販売にも力を入れているとのことで、営業担当の鹿野圭祐さんにお話を伺いました。

「現在、Yahoo!ショッピングに出店し通信販売を行っています。内食需要もあり、売上は増えています。今までは精肉パックや加工品、これらを組み合わせた贈答用商品のみでしたが、Yahoo!ショッピングに出店してからは食堂で提供している野菜を入れたセット商品を販売しており、多くの注文をいただいています。ここで食べたものと同じものを食べられるのが人気ですね」


注目したいのが、「おうちde恋豚ゴチになります https://www.koisurubuta.com/gochi.html」という通信販売(公式サイトのみ取り扱い)。
オンライン飲み会をする時に、ホストがゲストに恋する豚研究所のお肉やハムを贈る(おごる)ことができます(商品の代金はすべてホストになった人に請求される)。みんなで同じものを食べながらオンラインで盛り上がる、という新しい「ゴチ」の仕組みなのだとか。
「注文主(ホスト)がおごりたい人(ゲスト)にURLを送って、そこにゲストが住所などを記入します。ホストには住所が知られないまま送ることができるというのが特徴です。また、今は知り合い同士でも住所を知らない方はいらっしゃいますし、知られたくない方もいらっしゃると思います。注文数はまだ少ないですが、適宜情報発信をしていきます」と鹿野さん。この先どうなるかわからない世の中ですが、消費者としては、家から出なくても恋豚のお肉を食べることができるのは嬉しい限りです。

■鹿野さん(左)と佐藤さん(右)

恋する豚ファンは拡大中!

今年の6月から、下北沢に直営の「恋する豚研究所 コロッケカフェ」がオープンしました。千葉県内では知られていても、なかなか県外の人に知ってもらうことができなかったのですが、このコロッケカフェをきっかけに、今まで“恋豚”に縁のなかった地域の方々にもじわじわ浸透してきているようです。

■下北沢BONUS TRACK1Fにオープンした「恋する豚研究所 コロッケカフェ」。手作りのコロッケはジャガイモ、サツマイモ、メンチカツの三種類。専用にブレンドしたパン粉をつけて、コメ油で揚げたサクッと軽い口当たり。テイクアウトは1個からOK。店内ではコロッケ定食も提供
■船橋にはフランチャイズの「恋する豚研究所LUNCH TABLE」が開店。豚肉や加工品とレシピ提供をしているので、香取の食堂と同じメニューを食べられる。野菜は船橋の地場野菜を使用

「特に事業を拡大しようとかは考えていないのですが、下北沢は再開発の施設を設計した建築事務所が、うちと繋がりがあり、お声掛けいただいたんです。コンセプトが弊社の方針を合っていたのでコロッケカフェを…船橋もオーナーの方のお考えに共鳴したのでそれぞれ出店することになりました。健康に育てた豚をクオリティを下げずに皆さんに食べていただきたいという基本方針は変わりません。あとはこのコロナ禍をどう生き残っていくかですね」と佐藤さん。大変だとは思いますが、千葉県の誇れる「食」を守っていただきたいと願うばかりです。

お肉やハム・ソーセージは県内のイオングループでも購入できます。通信販売でも買えるので、おいしい“恋豚”のお肉を持って、親しい仲間とアウトドアでBBQを楽しみたいです!

「恋する豚研究所 FLAGSHIP STORE」
住所:千葉県香取市沢2459番1
電話番号:0478-70-5115
営業時間:お昼ごはん11:00~15:00(L.O. 14:30)
     あんみつタイム15:00~18:00
定休日:不定休
アクセス:東関東自動車道 大栄ICから車で15分
HP:https://www.koisurubuta.com/



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